ひざ外来(変形性膝関節症)
加齢とともに大腿骨と脛骨の関節軟骨が変性し、骨の摩耗の進行とともに、ひざの関節が変形し痛みなどが生じる病気です。
どんな症状が起こるの?
診断方法
診察でひざ内側の圧痛の有無、関節の動きの範囲、腫れやO脚変形などの有無を調べ、X線(レントゲン)検査で診断します。必要により他院でMRI検査依頼などをします。
変形性膝関節症の治療
「保存療法」と「手術療法」があり、症状にあった最適な治療法は何かを知ることも大切です。
手術にいたるまでの保存療法を徹底して行いませんか!!
■ヒアルロン酸の関節内注射
ヒアルロン酸は関節軟骨や関節液に含まれる成分の1つです。
■装具療法
装具の目的はひざ関節にかかる負担を軽くすることと関節を安定化させることです。
装具には次のようなものがあります。
■リハビリテーション
保存療法のうちリハビリテーションは非常に有効かつ重要な治療方法です。ひざの曲げ伸ばし(可動域訓練)とひざを支える筋力の回復(筋力訓練)を行います。 あらゆる保存療法を使っても、ひざの痛みがとれない患者さまには手術をおすすめさせていただきます。
変形性膝関節症が進行し、関節全体に高度の変形が見られるような場合には、すり減って変形した関節の表面を取り除いて人工関節に置き換える「人工関節置換術」が行われます。
MIS(最小侵襲手術)
最近はできるだけ小さい皮膚切開で手術を行う方法が考案されています。小さい皮膚切開で手術を行うと関節や筋肉に対する侵襲が小さくなるので、術後の回復が早く、リハビリテーションが速やかにすすみ、入院期間が短縮されると言われています。
ただしこの方法はどの例にもできるわけではなく、かえって従来通り大きめに皮膚切開をし、関節を十分に展開して手術した方がよい例も少なくありません。通常の手術法でよいか小さい皮膚切開の手術がよいかは医師にご相談ください。
■特徴
1.手術創が小さい
切開の大きさは、標準的な手術のおよそ半分程度と小さく、筋肉や腱などの損傷もより少なくすることができます。
2.回復期間が短い
筋肉や腱などの損傷が少ないため、手術後の回復がより早くなります。また、より痛みが少ないため、リハビリテーションを円滑に進めることができます。
入院期間は、従来の方法で約4~6週間ですが、MIS(最小侵襲手術)では約2~4週間と短縮されます。
3.痛みが少ない
標準的な手術法に比べて、皮膚や筋肉などを切開する範囲が小さいので、痛みが少なくなります。
当院では手術が必要な方、手術をご希望される方につきましては手術実績豊富な連携病院にて当院院⾧が執刀させていただきます。
■入院~手術~退院の流れ
- STEP1問診術前検査
-
問診票をもとに症状、既往歴、痛みの程度や歩ける距離など看護師が聞き取ります。
それらの情報をもとに必要な術前の検査を行います。
- STEP2医師や事務スタッフからの手術説明
-
手術の目的や手術によって期待できる効果、術前術後のリハビリについて院⾧よりご説明いたします。
また入院までのスケジュールや入院生活に関する注意点などは事務スタッフよりご説明させていただきます。
- STEP3術前(入院前)のリハビリテーション実施
-
理学療法士の指導のもと、術前リハビリを実施いたします。
筋肉を柔らかくしておくことで術後の動きがスムーズになります。
- STEP4連携病院への入院
-
入院当日は当クリニックの連携病院まで、当院スタッフが責任をもって送迎させていただきます。
- STEP5手術
-
手術時間は2時間程度で術中は血圧や体温、足の動きなど看護師が適宜チェックいたします。
可能な限り皮膚切開を最低限にする最小侵襲手術を用いるため、術後の痛み少なく回復が早くなります。
- STEP6術後リハビリテーション開始
-
入院期間中、回復状況に応じて歩行訓練や筋肉トレーニングを行います。
- STEP7退院
退院当日も当院スタッフが責任をもって送迎させていただきます。
- STEP8当院での定期診察、リハビリテーションの継続
-
引き続き当院外来にてリハビリテーションを継続し回復に努めます。
介護保険被保険者の方は当院訪問リハビリでのご対応も可能です。
入院から退院にいたるまで、安心して手術を受けて頂ける環境を整えております。
手術のことや、入院中のことなど、ご不明な点などがあれば、何でもお気軽にスタッフまでご相談ください。